べにふうきは機能性表示食品としても優等生

健康を意識するようになって、普段の食事にも気を使うようになり、健康食品ブームが続いているという方もいるのではないでしょうか。様々な食品が流行してきましたが、お茶というカテゴリーも話題を提供しており、その中には「べにふうき」というお茶があります。

静かなムーブメントを巻き起こすべにふうきには、どの様な魅力が詰まっているのでしょうか。

べにふうきの誕生

べにふうきは1993年に紅茶系(烏龍茶系)の茶品種として農林登録されたお茶です。アッサム系の「べにほまれ」と、ダージリン系の「枕Cd86」の交配から生まれました。日本産の紅茶用として品種改良の中で誕生したものの、海外からの紅茶の輸入に押されてしまい、なかなか日の目を見ることはありませんでした。

しかし、緑茶に含まれるカテキンが健康に良いことだと知られるようになってから、べにふうきの方向性が変わるようになりました。べにふうきには、カテキンをはじめとする様々な有効成分が含まれていることがわかってきました。

特に注目されているのが、「メチル化カテキン」という成分です。メチル化カテキンは発酵させると消失してしまいます。そのため、この成分を有効利用するには紅茶ではなく、緑茶として商品化することになったのです。

メチル化カテキンのココが凄い

べにふうきのお茶の成分のひとつにメチル化カテキンがあります。茶カテキンの仲間で渋みを感じさせますが、この成分にはアレルギーを抑制する効果があると知られるようになりました。アレルギーを活性化させるヒスタミンの放出を抑えるため、アレルゲンに対する反応を鈍らせるのです。

特に花粉症に効果的であると言われており、飲み続けることでアレルギー特有の症状を和らげるようになるといわれています。これにより、あの辛い症状の悩みから解放されるかもしれないのです。もちろん薬とは違いますから、飲んで直ぐに劇的な効果が現れるというわけではありません。

他にもストリクチニンという成分が含まれています。タンニンのひとつであり苦味を感じさせますが、抗ウイルスや抗アレルギー反応を抑制する作用があります。更に抗酸化作用で知られるポリフェノールもあり、この成分が後押ししてメチル化カテキンの効果をより高めているのです。

今ではべにふうきの代名詞となるほど、有効成分として知られています。

べにふうきを美味しく飲むには

普通にお茶として飲む場合には、べにふうきに含まれるカテキンなどの成分のせいで苦味や渋みを感じやすいです。これを和らげる方法として、葉の形のままより茶葉を粉末状にしている商品が多く販売されています。また生姜やミルクを入れると、より味がまろやかになったり血流を良くするような効果が期待できます。

元が紅茶用なので、甘さを感じさせる香りが高く感じられます。せっかくの香りを損ねないようなものを加えた方が、べにふうきの味わいを楽しむことができます。ちょっと手を加えるだけなので、難しくはありません。

効果があるのは茶葉だけじゃない

茶葉以外にもべにふうきには効果をもたらす部分があります。それが茶実と呼ばれる実の部分なのですが、この茶実を絞ることで油を抽出することができます。この油分には洗浄効果が高くあることがわかり、有効活用するために固めることで石鹸として商品化するところもあります。

べにふうきの色は淡い黄金色なので、茶の色をそのまま映した見た目も美しいです。古い角質や肌の汚れをよく落とすので、美肌効果もあるとされています。個人差はあるものの、低刺激でさっぱりとした触感から肌を洗うのに最適であると概ね好評価を得ています。

他にもシャンプーなどの髪の洗浄にも役立てています。

お茶でリラックスできるのは

お茶を飲むとほっと一息入れられるのには、お茶に含まれる成分が関係しているのも理由のひとつです。べにふうきにも含まれていますが、テオブロミンという苦味を感じさせる成分です。テオブロミンは血管や気管支を拡張させたり、利尿作用をもたらします。

飲んだ後にゆっくりと体内に吸収されて、おおよそ2時間ほどで効果がでてきます。血流が良くなるので体の緊張が解けるようになり、穏やかに感じたり安心感をもたらすので、リラックス効果があるといわれています。

カフェインには注意しておくこと

べにふうきはチャノキの仲間なので、カフェインが含まれています。カフェインといえばコーヒーがあげられますが、お茶にも多く含まれています。興奮作用のあるカフェインは適量であれば活動的になるので、体を動かす助けとなることもあります。

そのため、つい飲み過ぎがちになります。いくらお茶が健康に良いからといって多量に飲んでしまうとカフェインの過剰摂取となり、かえって体調を崩してしまいます。あまり興奮状態が続くと、脳がまともに判断できなくなってしまうので、自分でコントロールができなくなります。

中毒症状が現れ重症化するパターンもあるため、自分の体の適量を知っておくとよいでしょう。他にも注意しておきたいのは、どれほど優れたものであっても、体内に入れたものは異物とみなされます。そのためにせっかく取り入れた有効成分も、有害扱いされてしまう人もいます。

そのまま処理されてしまうという体質的に合わないケースもあるのも、気をつけておくべきところです。また、デリケートな対応が必要となる時期の妊婦の方にも控えた方が良いでしょう。

根拠なしには表示できない

べにふうきのように、体内に摂取することで何らかの機能をもたらす食品には、パッケージなどにその旨を表示しなければなりません。機能性表示食品といいますが、それを表示するためには科学的根拠に基づくことが条件となっています。

クリアした機能を、商品を販売する事業者の責任の上で示しています。必要以上に大げさだったり何の根拠もない的はずれな表示は、薬事法に抵触してしまうおそれがあります。べにふうきを使用した商品はたくさんありますが、機能性表示食品の購入の際には表示に間違いがないのか確認しておくのも大切です。

(機能性表示食品の原材料について知っておきたい5つのポイント)

べにふうきがもたらすもの

べにふうきには花粉症を代表とするアレルギーの抑制や美肌効果など、含まれる成分によって様々な効果をもたらしてくれます。お茶としてだけではなく日用品としての役目もあり、健康促進となる機能性表示食品として優れた力を発揮してくれています。

その効果を最大限に生かすためには毎日続けることであり、適量を保つことです。